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アルバイト経歴は職務経歴書に記載するのか
アルバイトは社会人経験に含まれないのでは、と考えて職務経歴書にあえて記載しない方もいらっしゃいますが、アルバイトも職務経験としてカウントされますので、遠慮せずにありのままを書き込んで構いません。
どのような立場であれ、その職場で仕事をしたことには変わりありません。社会人としての立派な経験を重ねたことは事実であり、そこでしか得られない知識を備えられたことは確かですので、経験として判断されます。
企業が職務経歴書をチェックする際に重視しているのは、その人のキャリアだけではなく、自分たちが求めている人物像と合致するかどうかという点でもありますから、場合によっては即戦力と見なされることもあるのです。
例えば接客業の場合、飲食店のアルバイトでホールを担当していたというアルバイト歴があれば有利に働きますし、コンビニエンスストアでアルバイトしていたというだけでも、対人や品出し、レジ打ちなどのスキルが備わっていると判断されるのです。
アルバイト歴は自己PRにおいて非常に重要なものです。書かないことはもったいないことですので、特にこれまでの経歴と就職を希望している企業に仕事内容が重なる点がある場合には、積極的に活用しましょう。
アルバイト経験しかない場合でもアピールできる
仮にアルバイト歴しかなかったとしても同じことです。少なくとも、それまで全く何もしていなかったという方と比べればアルバイト経験は実績になりますし、好印象につながりますので、心配する必要はありません。
特に、長い期間にわたって同じ職場でアルバイトを続けていたならば、他のスタッフに指導した経歴を持つという方もいらっしゃるはずです。そのような経験はより強いアピールにもなりますので、しっかりと記載することが大事です。
【例文あり】アルバイトだけの時の書き方のポイント
過去の職務経験がアルバイトだけという方が職務経歴を作成して提出する際、どんな書き方をすると採用担当の目に留まるのかをご紹介します。ちょっとした工夫をするだけで結果が変わることもありますので、具体的な内容をチェックしてみましょう。
なぜ正社員ではなくアルバイトをしていたのかを記載する
一定の年齢を超えている場合は、採用を担当する人物から「どうして正社員の経歴がないのか」といった疑問を持たれることがあり、面接時には質問される可能性もありますから、その理由を明確に答えられるように備えましょう。
「音楽でプロになりたくてアルバイトを頑張っていました」のように夢を理由にすることもできますし、「資格取得のために正社員になる時間がありませんでした」という理由も、相手から見て妥当に感じられるポジティブな内容です。
もし、正社員になりたくてもなれなかったという理由がある場合には、それを隠すのではなく堂々と話しても構いません。だからこそこの会社で正社員として頑張りたい、という熱意が伝われば印象は良くなります。
どんな立場の方にも共通するポイントとなるのは、過去のアルバイトでどのような経験をし、今後の仕事や人生に何を生かすことができるのか、アルバイト歴から得たものを前向きに職務経歴書の中で伝えるということです。
「お金を稼ぐため」という単純な理由を述べるのではなく、どうしてその業種のアルバイトを選んだのか、アルバイトの経験から何を得られたのか、自分のストーリーを伝えることを意識してみましょう。
アルバイトだけの場合の例文
過去の職歴がアルバイトだけという場合には、次のような例文を参考にしてみるのも効果的です。ポイントを押さえ、自分なりにアレンジしながら職務経歴書を仕上げていきましょう。
■例文
「私は、お客様に喜んでもらうための努力ができます。スーパーでのアルバイト期間中は、日々多くのお客様と触れ合う機会を持つことができました。売上げが目標に届かない際は率先して先頭に立ち、お客様と笑顔で接することを意識し、おすすめをお伝えして参りました。
そのように務めているうちに、私のことを探して話し掛けてくださるお客様も増え、感謝の言葉を伝えられることが掛け替えのない大きな喜びになりました。お客様とスタッフの笑顔の連鎖により雰囲気が良くなり、売上げを回復させられた経験は、私にとって大変意義深いものです」
経歴がアルバイト歴のみならば、上記のようなPRに加えて、入社を希望している会社で生かせるスキルもアピールしましょう。この部分には、アルバイトで得た経験だけでなく、学生時代に得た経験を上乗せしても構いません。
例えば「スーパーでの販売経験から笑顔での接客やレジ打ち、電話対応ができます」「陸上部に3年間在籍した経験を生かし、体力を使った仕事ができます」といった強みは、会社としても魅力に感じる部分です。
【例文あり】アルバイトが混在している書き方のポイント
正社員として働き、転職するまでの間にアルバイトをしていた期間が1~2ヶ月程度の場合は、特にアルバイトの経歴を書き込まなくても構いません。しかし、3ヶ月以上アルバイトをしていた場合は内容を記載することがおすすめです。
特にクリアにしておきたいことは、仕事をしていなかった期間が長いこと(ブランク)なので、前職を離れてから3ヶ月以上が経過している場合、その間は何をして過ごしていたのだろうとネガティブな印象を持たれることがあります。
この場合には「退職後について」という項目を別途用意した上で「〇〇株式会社で〇ヶ月間アルバイト」と記し、求職期間中も仕事をしていたことを示しましょう。
複数のアルバイトで得たことを記載する
一つの職場で長くアルバイトをしたわけではなく、複数のアルバイトをしながら生活してきた場合には、それぞれのアルバイトで得られたことを職務経歴書に記載して、経験値に秀でていることをアピールしましょう。あまりにもアルバイトを変えた経験が多いと、採用担当者は「入社した後に会社に定着してくれるかどうか」と不安を感じます。そのため、経験が多いことを自身の売りにして、それを会社に還元できることを示すことが採用への近道です。
アルバイトが混在している場合の例文
経歴書に書き切るのが難しい場合は、「〇〇株式会社 他」という形で省略できます。この場合には最も経験を得られたと感じている会社や、最も長く務めた会社の名前を代表として記すことをおすすめします。例文としては、前の項目でお伝えした「アルバイトによって培った経験値」をアピールすることを重視し、以下のような構成にしましょう。
■例文
「〇〇〇〇年〇〇月から〇〇月まで、〇〇市内の書店でアルバイトをしていました。その間は接客や品出しなどさまざまな経験を重ねましたが、より豊かなコミュニケーション能力を備えるために、業務内容が広がるコンビニエンスストアへとアルバイト先を変更しました。
コンビニエンスストアでは、書店勤務時と比較してお客様と接する時間が増え、お客様第一の接客技術を身に付けることができました。発注や後輩スタッフの育成にも携わらせていただき、目的の通りコミュニケーション能力を高められたと自負しております」
職務経歴書のNGな書き方3選
次に、職務経歴書を準備する際にはNGと見なすべき文言や表現をご説明します。これからご紹介する3点にぜひ注意しながら作成してみてください。
応募している企業の求める人物像に合っていない
応募している企業も「こんな人材が欲しい」という思惑を持って求人を行っています。そのため、あまりにも求めている人物像と自分自身の性格や経歴が異なる場合には、応募そのものを見直すことも検討しなければなりません。
しかし、企業が求める人物像と合致しない場合でも、職務経歴書を提出する段階にまで進めているのであれば、採用される可能性が十分に残っていますので、職務経歴書の書き方に工夫を凝らしましょう。まずは企業がどんな人物を求めているのかを深く考え、相手の立場に立ってアピールするポイントを考えます。相手が「良い」と思うポイントを確実に突いて、好感度を高めることを目的にします。
例えば企業が「向上心の強い人材が欲しい」と思っていて、あなた自身も向上心が強いタイプだとします。しかし、それを職務経歴書の中で伝えずに「明るさが持ち味です」とアピールしてしまいますと、明らかに損をしてしまいます。
就職や転職で自己PRができる場所や時間は限られています。そのため、募集要項や企業のホームページから企業のニーズを見極めて、自身の性格や経歴を考えた上で、マッチする部分を職務経歴書でアピールすることが採用を勝ち取るための近道です。
応募職種に合った職務経歴の記載がない
企業側は営業職の募集をしていますのに、職務経歴書に記載された職業に「営業」と関連が深いものがないという場合には、採用担当者は「本気で働く気があるのかわからない」「どんな志望動機でうちの会社を選んだのだろうか」という疑問を持ちます。
そのため、募集されている業種や職種の経歴を持っているという場合には、例えアルバイトによる経歴だとしても欠かさずに記載して、なぜその業種に応募したのかが伝わるようにしましょう。これまでの職歴とは一切無関係の業種を選びたいのであれば、少しでも関連するような職歴を書きましょう。また、自己啓発で業種や職種に関する勉強をしているのであれば、そのことについても必ず触れることをおすすめします。
実績や評価が記載されていない
職務経歴書は、書かれていることに「中身」が伴うことが大切です。例えば5年間続けたアルバイトや仕事があったとしても、そこで何をしたか、何を得たかが書かれていなければ、会社にどんな貢献をしたのかが伝わらず、アピールとして物足りません。同時期に応募してくるライバルとの差別化を図るためにも、目標達成率、あるいは前年対比について記載すると同時に、上司やお客様からどのような評価を受けていたのかを伝え、表彰歴等がある場合には忘れずに記載しましょう。
そういった経歴を記載することでスキルを確実に伝えることができます。また、職場の上司や先輩、顧客などの他者から何らかの評価の言葉を受けていた場合には、それを書き込むことであなた自身の人柄を伝えることも可能になるのです。
できたら最終チェックをしよう
職務経歴書が完成したら、何度も見直しを行って漏れがないかをチェックしましょう。この記事でご紹介した情報を鑑みながら、アピールし忘れている部分がないか、もっと魅力を感じてもらえる書き方はないか、今一度考え直してみましょう。
内容そのものを見直すことも重要ですが、それ以外にも誤字脱字がないか、間違った敬語を使っていないかといったポイントもチェックして、完璧な状態と自信を持てる書類に仕上げてから提出しましょう。
まとめ
職務経歴書には、アルバイトに関する情報を記入して構いません。特に募集されている業種と関りが深いアルバイトをしていたという場合には忘れずに記入し、そこから得たことや学んだことをアピールしましょう。過去の経験を前向きに捉え、どんな未来を思い描いているのか。それをしっかりとイメージできたとき、自分らしい強みをアピールできるものです。
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